老年期

読書仲間 『Ⅰさん』その2

Iさんが退院してらして二か月、食欲も大分戻られたようです。Ⅰさんに対してはお一人でよく生活されているなあと感心してしまうのです。人それぞれの立場の違い、そこから生まれてくる強さですね。 電話で食事のレシピなど話しているうちに、これからの生活…

思い その15

考えてもいなかったようなことが年とともに起こります。私はナッツ類や煎餅など乾きものをおやつに食べるのですが、それによって前歯を痛めて根本からぽっきり折ってしまったのです。痛んで後始末が大変でした。 歯の質まで変化していることを考えに入れず、…

思い その13

『この父ありて 娘たちの歳月』(梯久美子著 文藝春秋社)を読んで、戦前から戦争を通過した人たちの話と自分の経験を重ね合わせてみたら、今度は今の在り様が気になってきました。 books.bunshun.jp そこで現実的にはどんなだろうとウクライナ侵攻について…

思い その11

秋口から、前からなっていた脊髄狭窄症が安定せず少量の薬に頼り、これで何とかやっていけると喜んでいました。しかし、その後寒さがやってきたら高血圧症が酷くなり薬を増やすことになりました。薬が増えることによって体調が整うまで時間がかかるし以前と…

読書について その16

谷川多佳子著『メランコリーの文化史 古代ギリシャから現代精神医学へ』(講談社選書メチエ)を読んでみました。 bookclub.kodansha.co.jp どうも古代や中世は私の能力のせいか馴染めなくて、第2章 ルネサンスと宗教改革 あたりから気を入れることが出来たよ…

思い その 10

難聴についての困りごとです。 一つは中高年者の集まりに行っての会話です。かなり苦心して、大きな声で話し合っていることです。でも一部の方には届かなかったりしているのに出くわします。 私は補聴器を宣伝するわけではないのですが、補聴器を勧めたくな…

思い その8

久しぶりに以前住んでいた我が家に行きました。コロナウイルスのせいもあって気になっていた仏壇の整理がまだだったのです。仏壇の中身は以前コンパクトにして一人住まいに運んできておりました。空の仏壇を専門業者に依頼するために片づけに何度かいったの…

読書について その6

何で本を読むのをこんなに続けているか考えてみました。同じ時代を生きる他の方を知りたいって思うのです。自分の家族や周囲が自分から見ても一方的だったり、非常識だったり、それに自分もかなり染まっています。 前記で彩瀬まる著の『不在』(角川書店)に…

思い その7

ここのところ、自分が書いているこんな文章に疑問を感じ、やめてしまっておりました。そんなことを近所に住む子供に話したら呟きでいいんじゃないなんてあっさり言われてしまいました。 私としては自分の失敗や工夫を同時代のかたに愚かさも含めて開示したい…

思い その6

一人で暮らす老人として、ケアを少しずつ受けるようになって感じられることは沢山あります。はやり言葉のようにボーッとしてはいられないところがあります。投げやりや丸投げは自分の後々の失敗や苦しみ、そして後悔につながっていくようです。 今のうちは自…

前記事の続きとして

先日、上野千鶴子氏の講演をリモートですが、伺う機会に恵まれました。弱者、要介護者、認知症、障碍者この4例に安心してなれる社会をとおしゃっておられました。 www.pref.saitama.lg.jp 考える事あまりに多くのこりました。上野さんのように深く理論武装で…

読書について その3

うわー、こんなにも認知症、ことに女性が本音ではうとまれているのね・・。そんな場面に出くわしてます。それは多くが連れ合いが先に旅立つためでしよう。介護が長くなるほどに精神的に苦しんでいますね。周囲は疲弊していますし、関心や熱意が失われていく…

読書について  その2

週1回、3時間で入浴と食事のデイサービス、週2回の通所リハビリを受けられるようになりました。ちょっときびしいですが、リハビリはかなり本格的で体が動くようになり効果的でいいです。このような状態になって介護保険について真剣に学んでみようと思うよ…

老いについてその3

自分が年寄りであることに対しての引け目を感じてしまうのはなぜか考えていました。夫と共にいたときは同じような時間を生きていて強いて説明もなしの自分でいられたのです。夫だけでも少しは自然体でいてもわかってもらえるような気分でした。 これが一人に…

老いについて その2

ここしばらく書く元気が出なかったので久しぶりの更新です。人手を煩わさず満足のいく生活を営むのには自分が動くしかありませんから、活気を取り戻したいです。 1人暮らしは本心で話す機会があまりないため、交流が少なく人間らしい「間」が作れないのが悩…

老い支度 その2

やはり自分はアウトサイダーで、少しインサイダーを気取っていたのでしょう。自然体でケアを受けにくいと感じています。 老人としての日常が平坦にいかないのです。今、デイサービスでお風呂と体操だけを希望したいのです。でもそれだけは選べないのです。演…

思い その5

自分が以前より気力が落ちてきて、危ういなって感じてはいるんですけど、最近ちょっと酷かったのです。過去の出来事が依然に増して思考をぐるぐるして、反省とも自由連想ともつかない纏まりがなくなっています。 対外的にはボーヴォワールの『老い』にあるよ…

読書会 7月22日

このところ老いに関心が集まり、課題図書は『百まで生きる覚悟』(春日キスヨ著 光文社新書)でした。 www.hanmoto.com どなたも直面している問題なのでいつもになく真剣な会話になりました。意志がはっきりしているうちに準備できることはするとして、終末…

6月27日放送 日曜美術館「三島喜美代 命がけで遊ぶ」を見て

www.nhk.jp おお、この現代アートの作家、88歳ですって。私より年がいっている。でも、なんでこんなに生命力に溢れ活動しているのだろうと映像に引き込まれてしまいました。 創造力、活力、並ではない。あくまでご自分の感性に突き動かされての行為でしょ…

6月24日 読書会

今月の読書会は7人の集いで、課題本は『在宅ひとり死のススメ』(上野千鶴子著 文春新書)でした。 books.bunshun.jp 皆さん老後をどのようにしたものか不安が多く、そして心定めにくい状態にあるかを語り合いました。この話題は1回では済まなくなって7月…

老い支度 その1

年老いた私として今後の準備は沢山あるけど、何人か看取った経験から言えることは、生活面で初めに来るのは排せつの問題でしょうか。なので、下半身の衣服の準備ですね。それも老いの階段によって変化していきます。 今は夏の時期なので手持ちの夏向きズボン…

老いについて その2

今一番老いを感じるのは何か大切なことを運ぶとき軽んじられるときです。確かに意思も弱ってきているし判断も偏りやすいです。難しい事です。老人の位置は微妙です。 不登校ついての本で雨宮処凛が言っていたように「あなたを大切にしてくれない場所にいては…

老いについて その1

老いを意識するのは難しいです。手足が痛むのであれこれ調べているうちに自分が痛風に罹っていることが分かりました。 薬嫌いなのに目薬、骨のためや、血圧、尿酸を下げる薬…とだんだん薬が増えてしまいました。そして、入れ歯も作り変える必要に迫られ、通…

アーミッシュの老いと終焉 (堤 純子:著)を読んで

www.michitani.com プロテスタントの人々の生活は以前から、興味がありました。かって、自分も10代後半にプロテスタントのミッションスクールで様々の作業をで学んだ事がありました。今もこの時の価値観は少なからず残っているように思います。このところ…

連れ合いの一周忌法要を終えて

ここ一年、彼の死後の後始末、自分一人の生活をするための準備を経てやっと心を落ち着けようとしていたら、新型コロナウィルスにまつわる騒動に悩まされてしまいました。 引っ越したための急な変化に心が合わせられない証に、強い高血圧症に見舞われてしまっ…

『父と娘の認知症日記』長谷川和夫・南高まり著を読んで

www.chuohoki.co.jp ご存じの通り、認知症研究者ご本人が認知症になられた記録なのですが、あまりに高名な方なので、どのような経過を辿られているか関心がありました。 恵まれたお立場にいらしゃることもあってのことなのでしょうが、読んでいてほのぼのと…

思い その4

ブルデューの『認識と反省性』(磯 直樹著 法政大学出版局)を読んで、私の実生活の人付き合いの問題の闇は深まってしまいました。集中して、雑念なしに読めていないようです。益々、自分流儀の勝手取りの読み方になっているようです。 www.h-up.com 確かに…

思い その1

このところ人それぞれを考えています。自分では権威的であることを嫌っていたように思っていたのですが、意外にそうではなかったと分かったことです。だいたい、受けた教育が健康的、生産的でなければいけない、そうでなければ罪悪だ、みたいな価値観だった…

強く思うこと その5

最近は会話する機会、時間も限られてしまって以前よりかなり減っています。 年齢のせいもあってか、話し言葉の流れが滑らかにいきません。 脳のメモリ不足のためもあるのか、「あ、これは大事だからいっておきたい」と思っても取りこぼすことがあります。大…

遺書について そのⅠ

80歳になったとき遺書を作りました。遺書にはいろんな見方があり、批判もあると思いますが、自分が生きているはっきりした意識ある時期に意志を確かめてそれにある程度沿って生きようとしたからです。大まかな枠とでも言ったらいいでしょうか。 遺書に加えて…