思い その15

考えてもいなかったようなことが年とともに起こります。私はナッツ類や煎餅など乾きものをおやつに食べるのですが、それによって前歯を痛めて根本からぽっきり折ってしまったのです。痛んで後始末が大変でした。

歯の質まで変化していることを考えに入れず、つい無茶な生活になっておりました。すべての生活能力が変化していることを想定しなければいけない時期にあるのです。自覚不足と感じたところです。予想外の痛みと手間と出費に煩わしされました。

体全体からしたらほんの一部なはずなのに、一本の前歯の損失でこのありさまでは自分でも軟弱だなと感じました。動物としての二面性、弱さを感じないわけにはいきませんでした。

医療関係者との関わりの中で急いで加療法を選んで自己決定をする強さと後押しする後見人を要求されたことでした。行動を2重に確かめられる、最早個人として力のない自分がいるという事です。これから先、後期高齢者として自分が穏やかな心持ちでいるためにどのような心得、わきまえが必要か混沌としてしまいましたが一層心中を整理して進むしかありません。加療と医療制度が専門化されてきていることへの理解力も少しはもたなければと思ったことでした。

自分が何に支えられているか考え込んでしまいました。後見してくれる娘の存在にも大いに感謝です。