読書について  その11

かって美術を学んでいたこともあってヤマザキマリさんにはとても興味があり、昨年出版された『ムスコ物語』(幻冬舎)を読んでみました。

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私自身自分の親子関係でとても迷いがありました。両親に対しても、子どもたちに対する親としての立場にもです。育ちや家族関係に対するコンプレックスがあったのです。著者自身がリアルにどのように子離れなさったのか知りたいと考えて読み始めました。

読み終えて実に異なった関わり方で、世代交代があることを改めて感じました。ことに「あとがきにかえて」のご子息の部分は身につまされる部分もありました。果たして、自分の子どもたちはどの様なことを本音として持っているのだろうと改めて考え込んでしまいました。

自分は子どもたちによりよく自活して欲しくて、求めすぎたことによる弊害もあったなと感じました。そして、著者ご自身のグローバルでエネルギュシュで誠実な深い知識、生活態度に驚いております。

人それぞれを今一度考えております。立ち位置、つまり時代、環境、体質、偶然、といったことが複雑に人を動かしてるなって感じました。

今ことに自分を悩ませているのは、その人が持つ体質というか特性から生じる世間や自分の中の感覚とどうにも馴染みにくい状況に対してどう折り合いをつけていくかです。

思いがけないことですが、だんだん自分が規制の枠組みに囚われてきているような気がして、年齢に伴う変化を感じています。