2020-01-01から1年間の記事一覧

読書会 その2 -『愛と暴力の戦後とその後』(赤坂真理著 講談社現代新書)を読んで-

12月の課題本は盛り沢山の内容でした。 bookclub.kodansha.co.jp 日本の教育制度について、そして近現代史がどの様にカリキュラムのなかで扱われているか、憲法制度などなど。歴史や政治の裏側について学び、深めること、決意しておくことがたくさんありまし…

思い その2

先日55年程前出会いのあった教え子と、55年ぶりに電話で会話する機会がありました。 彼は国立大の法学部をでて民間のIT企業で2年程働き、Uターンして地方都市の公務員になった方です。かなりの覚悟があってご自分の足場をつくってこられたように感じました。…

赤坂真理著『愛と性と存在のはなし』 (NHK出版新書640)を読んで

www.nhk-book.co.jp 81歳になった私が読んでも心波立ちました。心の揺れが鎮まるのを待って、書き始めました。2日ほどの時間の中で自分の感性を探めました。そしてたぶん死に至るまで、個人として自分であることの感じ取りは、何らかの形で残るように意識さ…

思い その1

このところ人それぞれを考えています。自分では権威的であることを嫌っていたように思っていたのですが、意外にそうではなかったと分かったことです。だいたい、受けた教育が健康的、生産的でなければいけない、そうでなければ罪悪だ、みたいな価値観だった…

強く思うこと その5

最近は会話する機会、時間も限られてしまって以前よりかなり減っています。 年齢のせいもあってか、話し言葉の流れが滑らかにいきません。 脳のメモリ不足のためもあるのか、「あ、これは大事だからいっておきたい」と思っても取りこぼすことがあります。大…

読書会  その2

課題『大分断』(エマニュエル・トッド PHP新書) 5人の会でした。 www.php.co.jp 一人の一人の話す時間が取れてよかったのですが、おひとりが課題本を読んでいなかったので進行がちょっと乱れたように感じました。会が重なれば空気も変わっていくことを期…

遺書について そのⅠ

80歳になったとき遺書を作りました。遺書にはいろんな見方があり、批判もあると思いますが、自分が生きているはっきりした意識ある時期に意志を確かめてそれにある程度沿って生きようとしたからです。大まかな枠とでも言ったらいいでしょうか。 遺書に加えて…

読書会を提案して その1

6月半ばに引っ越して一人暮らしを始め、会話する相手がなく閉口しました。図書館で以前のように読書会を始めようと相談しましたが、新型コロナウイルスの影響もあり無理でした。 とにかくなにか馴染める場所が作りたくて映画を見る会とかに参加してみました…

高齢者について その3

何事も体験してみないと考えが及ばない方なので、デイサービスに参加してみました。歳が行ってから何かを始めるのは大変だと改めて感じたことでした。入浴するのはまだ自分で段差があまりなければ問題ないのですが、レクリエーションがなじめるかどうかです…

高齢者について その2

古い考え方のようなのですが、どうしても何か困難なことに出会うと何か工夫がないものか、もがいてまう癖があるようです。このところ長女家族から離れ独り暮らしを始め、コロナウイルスの影響もありこれまでのありようを一人で探ってみる時間がありました。…

高齢者について その1

最近医療とケアの関係を自分なりに探って、参考になると思われる著書を読んでいるうちに、消化不良になってしまいました。ここ20年程での変化のアウトラインだけでも考えて理解しておきたかったのです。 例えば介護保険を利用して、デイサービスで入浴サー…

『ADHDの正体ーその診断は正しいのか』岡田貴司著(新潮社)を読んで

192ページ時以降も含めて私にとって本当に頷けることの多い本でした。 育児や子育てを子どもに重きをおいて手をかけて大切にし信頼関係を築くこと、この問題は今の日本では大変実行が困難になってきていると感じます。 私自身が進んで子育てをしようとしたの…

「安心感のケア」とはなんだろう その2

誰でも、自分が弱い立場、助けてもらわなければならない立場になったとき、自分にマッチした援助が欲しいものです。最近、足腰が弱ってきて、横になった状態から何かに掴まらないと立ち上がれないのです。ベットからの起き上がりは楽なのですが、浅い浴槽で…

「安心感のケア」とはなんだろう その1

この問題はずっと私に付きまとい生活と共にありました。この問題を専門にして来た訳ではないのですが、実際問題として常に考える必要に迫られておりました。 いま発達に偏りがあって援助を必要としているひとびとの問題として資質と育て方のどちらを問題にす…

強く思うこと その4

梅永雄二氏のライフスキルトレーニングの本を読んで考え返してみたのですが、結局今の日本でのライフスキルトレーニングとは家族の中でしかできなことを、家族の力でトレーニングをすることになってしまっています。親の覚悟の上に成り立つことです。悩んで…

特別展「あるがままのアート展」 -人知れず表現し続ける者たち-

8月23日の「日曜美術館」を見て心動かされ28日、本物を観に行きました。 圧巻、驚嘆。の連続でした。 www.nhk.jp www.nhk.or.jp 人はみな、発達の過程で順次同質の表現をしますが、それぞれ人によって時期と期間が異なります。しかし、あれ程強烈に拘っ…

強く思うこと その3

強く思うこと3 今取り上げていることは明るい話題ではないので心弾むという訳に行きませんが、現実として事は時間と共に進んでいますから、続けることにします。先日娘とかなり大きな図書館に行ったら、発達障害について私の子育てしていたころと全く異なっ…

強く思うこと その2

岡田尊司氏や熊代亨氏が言っているように日本では生きにくい若者が増えているように思います。青年期をどうしたら居場所が見つけられるのだろうと自問している人は多いと感じています。 岡田尊司氏が何度も書いているように能力にばらつきのある子どもたちの…

強く思うこと

これまで私は、生きにくい子どもを育てている家族を身近に幾人も見てきました。義務教育は知能指数で学級分けをしている部分があります。学校生活の中でさえも不安を抱えていたり、新しいプログラムになじめなかったりするのは見過ごされがちです。 家庭でし…

育児への疑問について

出会った人々に質問されたことに、二人の娘たちに高学歴を修めさせるためにした療育や育児はどんなだったか、というのがあります。私の場合、只ただ足元をみて自分なりに工夫してやってきただけです。 前にも書きましたが自分が若かった時期、社会のルールや…

老年期女性の心的世界 -「枯れない心」に寄り添う-(西尾ゆう子著、誠信書房)

www.seishinshobo.co.jp ここしばらく専門書をじっくり読むことが少なかったので、幾人かのケースを読むことができ、心理療法が生きた形で健在であることを改めて感じることができました。 介護と心理療法は全く別物とは思われるのですが、私も症例にあった…

『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』(熊代亨著、イーストプレス)

熊代亨氏の本を読んで思ったこと。 https://www.eastpress.co.jp/goods/detail/9784781618883 現在の社会や教育機関の中で生きにくい者の立ち位置が多面的に描かれているのを感じました。そして、自分も含め社会科学的にポジションを確かめる材料となりまし…

81歳の挑戦

自己紹介 発達障害