心理療法

思い その12

考え方や本の選択は自分なりに、本質を探りたいと密かに切望してきた結果でした。そしてそれは確かに大きな偏りを持った物だったと感じております。私個人の小さい日常からの疑問や苦悩から止む無くチョイスしてきたものです。やっと親としての役割が終わっ…

読書について その9

斉加尚代の『何が記者を殺すのか』(集英社新書)を読んでみました。電子機器による情報の氾濫、その中の暴挙、心穏やかに何が真価を持った物かを選ぶのは難しさを感じます。年寄りが多勢になっていく現在、いったい世論はどのように形作られるか不安さえ感…

思い その9

最近分かったのですが、自分の書いたものが意外に遠くの方まで読んでおられると知って驚いたことです。それと子供に育ちや興味の持ち方に偏りがあって苦心しておられる方が意外におられることです。私はもう80歳を幾つか超えたのですが、まだこの課題の中で…

思い その1

このところ人それぞれを考えています。自分では権威的であることを嫌っていたように思っていたのですが、意外にそうではなかったと分かったことです。だいたい、受けた教育が健康的、生産的でなければいけない、そうでなければ罪悪だ、みたいな価値観だった…

『ADHDの正体ーその診断は正しいのか』岡田貴司著(新潮社)を読んで

192ページ時以降も含めて私にとって本当に頷けることの多い本でした。 育児や子育てを子どもに重きをおいて手をかけて大切にし信頼関係を築くこと、この問題は今の日本では大変実行が困難になってきていると感じます。 私自身が進んで子育てをしようとしたの…

「安心感のケア」とはなんだろう その1

この問題はずっと私に付きまとい生活と共にありました。この問題を専門にして来た訳ではないのですが、実際問題として常に考える必要に迫られておりました。 いま発達に偏りがあって援助を必要としているひとびとの問題として資質と育て方のどちらを問題にす…

強く思うこと その4

梅永雄二氏のライフスキルトレーニングの本を読んで考え返してみたのですが、結局今の日本でのライフスキルトレーニングとは家族の中でしかできなことを、家族の力でトレーニングをすることになってしまっています。親の覚悟の上に成り立つことです。悩んで…

強く思うこと その3

強く思うこと3 今取り上げていることは明るい話題ではないので心弾むという訳に行きませんが、現実として事は時間と共に進んでいますから、続けることにします。先日娘とかなり大きな図書館に行ったら、発達障害について私の子育てしていたころと全く異なっ…

強く思うこと その2

岡田尊司氏や熊代亨氏が言っているように日本では生きにくい若者が増えているように思います。青年期をどうしたら居場所が見つけられるのだろうと自問している人は多いと感じています。 岡田尊司氏が何度も書いているように能力にばらつきのある子どもたちの…

強く思うこと

これまで私は、生きにくい子どもを育てている家族を身近に幾人も見てきました。義務教育は知能指数で学級分けをしている部分があります。学校生活の中でさえも不安を抱えていたり、新しいプログラムになじめなかったりするのは見過ごされがちです。 家庭でし…

育児への疑問について

出会った人々に質問されたことに、二人の娘たちに高学歴を修めさせるためにした療育や育児はどんなだったか、というのがあります。私の場合、只ただ足元をみて自分なりに工夫してやってきただけです。 前にも書きましたが自分が若かった時期、社会のルールや…

老年期女性の心的世界 -「枯れない心」に寄り添う-(西尾ゆう子著、誠信書房)

www.seishinshobo.co.jp ここしばらく専門書をじっくり読むことが少なかったので、幾人かのケースを読むことができ、心理療法が生きた形で健在であることを改めて感じることができました。 介護と心理療法は全く別物とは思われるのですが、私も症例にあった…