思い 34

めったに映画館に行かないのですが、10日ほど前話題になっている映画『オッペンハイマー』を観に行ってきました。

www.oppenheimermovie.jp

核物質が産まれた時代を通って生きてきた者としてはもう一度彼のことを確認し直したかったからです。

視覚的な刺激に敏感で映像が強く残りやすい方なので、観たすぐあと感想をまとめる心持ちになれずにいました。ことに内容が膨大で重大なテーマであったこの映画を検討整理記憶するのに時が必要でした。

描かれた時代は第2次世界大戦を挟んだ時期、東西冷戦の激動の時期でした。彼が科学者として、どの様な立場であったか、そしてどのような苦悩を抱いたかを以前より、より知ることができました。

また、彼が「赤狩り」の渦中で裁かれ時の尋問でのやり取りをみてアメリカの司法対して興味を引かれました。政治や司法が彼の運命を大きく作用したことが分かりました。

特に後半の部分は私には映画だけで確かめられず、詳しく基になった原作である、ピューリッツア賞受賞作『オッペンハイマー』(ハヤカワ文庫)を読んでみたいと思っています。

www.hayakawa-online.co.jp