思い その4

ブルデューの『認識と反省性』(磯 直樹著 法政大学出版局)を読んで、私の実生活の人付き合いの問題の闇は深まってしまいました。集中して、雑念なしに読めていないようです。益々、自分流儀の勝手取りの読み方になっているようです。

 

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確かに自分の属してきた環境は単純ではなく、常識から外れていたと感じます。良し悪しぬきに平静をもって俯瞰するには辛いものがあります。このような状況では前に進む心持ちが萎えてしまいます。改めて自分の体力、知力の限界を確かめ今住んでいる場での枠の中でどう生活するのが妥当か心持ちを定めていきたいです。

 

また、周囲の方を社会科学的に捉えることはなお大変です。しかし、あえて思考を深めることから生まれる理解は確かに相手のポジションを明らかにするでしょう。この事実認識にどのように反応できるか、どのように反応する自分がいるのかを考え込んでしまいました。おおいに、私自身の立ち位置や性格にも関係するでしょう。

 

老人になった今、私なりにやっと見えてくるものもあります。出会った友人、知人、の「界」「資本」「闘争」を考察し、少しは以前より解かり、ああ、そういう事の理由だったたんだろうと推測することが多くありました。相手の「界」「資本」を理解せずに行動した過去の過ちが浮かんできます。

 

私には詳しい数量、質的、客観的に理解はないままでの読みでしたが、一旦撤退し、又しばらくして読み返すつもりです。相手を知ること、自分を知ること、そこから生まれる人それぞれのかたちが詰めるのはまだまだ遠いです。

自分が縛られているものからもう少し放たれ穏やかに、楽になりたいです。