読書について  その2

週1回、3時間で入浴と食事のデイサービス、週2回の通所リハビリを受けられるようになりました。ちょっときびしいですが、リハビリはかなり本格的で体が動くようになり効果的でいいです。このような状態になって介護保険について真剣に学んでみようと思うようになりました。そこで『介護保険が危ない!』(上野千鶴子、樋口恵子編集 岩波ブックレットNo.1024)を読み込んでみました。

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介護保険の成り立ち、歴史を感じることが出来ました。随分、わがことなのに暢気に構えていたと、感じました。真摯に考えた被保険者の立場になりたいと思いました。

二冊目は『認知症世界の歩き方』(筧裕介著 ライツ社)です。

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サ高住に住まっても、デイサービスに行っても驚いたのですが、女性の認知症の方が以外にも多くおられることです。その影響でこの本を選ぶことになったのです。認知症の方のお世話をする方はたいへんです。婆さんの私としても明日は我が身です。利用者として共にいることは、まだ感受性が衰えていないと多くの場面でとまどうことや辛いものがあります。しかし、老いて行く現実を嫌でも見る結果となりました。

そして私としては全く寂しいことですが、老いは育ちとは反対方向へ向かっていると感じました。もうひとつは共に過ごしてみると、個人の性格が分かれているように思うのです。暗く難しい方、笑顔が絶えない方、時として反抗的である方、でも皆さん強い存在感があり、ご自分を発揮しているようです。自分も発熱したときや、酷く追い詰められて慌てた時に出てくるコントロールできない時の自分に似たものを感じます。私も最近は苦手なことはますますしたくないし助けを求めたくなります。明るく振舞いましょうと誓うのですが、何か疲れたような自分がいます。

認知症世界の歩き方」は自分がこれから陥るであろう戸惑いに向かって随分と感覚的迷いや動作のしやすさなど、それこそガイドブックになると感じられます。しかし読みくだせる気力をどこまで保てるか、とても恐れています。後半の「旅の仕度を整える」をこれまでの身の周りから残していることからしていく覚悟を子どもと共に話し合っています。