思い 22

なぜ自分がケアに拘るかと言えば親子関係にあったと思われます。

以前ベストセラーになった篠田節子の『長女たち』(新潮社)のようにです。違ったのはあまり豊かではない地方の教師の家庭で末っ子で育ったことです。

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母の扱いが難しかったので、兄姉は母の老年期を介護するのを諦めたので引き受けることになった訳です。当時は介護サービスが始まったばかりの頃でした。介護は10年程続き後半は大腿骨骨折で寝たきりになり、施設に入ってもらったのです。私と異なって他人の中で暮らすことに抵抗なかったので助かりました。

その後、主人が遺言執行者になったので、義理の独り身の弟の終末期と埋葬や法事の世話をしました。弟に癌が判明し余命2か月と告知され、本人も共に本当にうろたえるばかりでした。当時54才なっておりましたが意志表示をあまりしない人であったため、本当に苦心いたしましたが、抗がん剤治療を始めた中ようやく公正証書遺言を作ってもらいました。その時分、主人には、弟、妹が2人おりました。公正証書があったために彼の意思を確かめられ、本当に事務手続きが早く進みました。そう言ってもまだ現役であったために対応することは沢山あり、費用の流れについては元銀行員だった方に契約して決算報告の作り方を指導していただきました。

義弟であったため依存されるのがとても難しい立場になりましたが、痛みと孤独のために苦しんでいたこともあり、頼られれば夜はずっと付き合うことになりました。それでも抗がん剤を継続できなくなり、モルヒネ投与されながら弱っていく様を見るのは辛かったです。入院していたのでお見舞いはオープンにいたしましたし、大勢で看取ることが出来たことは幸いでした。とは言え後始末は周囲の様々な思惑と感情に見舞われ、嫌な思いもしました。

ずっと感じていることは制度と法律の知識がケアをするのに欠かせないものであることです。このところはケアに関する詳しいことが書かれた著書が出ていることはとても理解するのに助けになります。知識を得よう思えば方法は沢山あるようです。

最近発売のプレジデント2023年9月号『介護とお金の新常識』は図解で示されていて理解しやすかったです。片付けの話まで載っていて行き届いていました。

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片付けのページの便利屋は事前計画と見積を取って店の対応を知ることが大切だと使ってみて感じてます。良心的な対応のところを覚えていてまた助けてもらいたいと感じてます。