読書仲間 『Iさん』その1

彼女とは平成20年頃公募でしていた読書会で知り合った仲でした。私の感触では

13,4人いた中でとても実直な読みで印象に残っていました。その会を離れてからも私たちは年賀状のやりとりが続いておりました。

彼女は理系で家庭教師などしながら両親を看取られた様です。お1人で暮らしておられることはずっと記憶にあったのでどんな日常でおられるか今年になって電話したのです。年齢は私より10才位若く70代中ごろです。

その電話がきっかけで交流の空白時間は消えてしまいました。Eテレで放送されていた斎藤環が担当した「中井久夫スペシャル」の話をすることになってしまいました。というのは中井久夫について色々な意味で話せる相手がお互い少なかったからです。

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そのあと何日かして一緒に読もうと「現代思想入門」千葉雅也著を送ったのです。メールで返事がきて驚いたのですが来週入院するということなんです。おおこれはただ事でないなって感じました。

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私もメールで嫌なら沈黙でいいけど何処が悪いのって尋ねてしまったのです。ちょっとして電話がきました。二回目の大手術なんです。入院先は癌の治療では有名なところでした。今は二人に一人位かかると解っていっても私にしたら細胞分裂の暴走、怖いことです。時間と共に全てのことは変化するとは解ろうとはしているのですが、それにしても出逢いを大切にしてこなかった自分がここにいます。

ただ案じるばかりです。彼女退院し望むようであれば会いに行きたいです。