先週、ǸHKの日曜美術館を見たのをきっかけに日本画家、西田俊英展を見るため武蔵野美術大学の鷹の台キャンパスに出かけました。
私はかって詩人、思想家であった、山尾三省の最初のパートナー順子さんと知り合いでした。彼女はかつて武蔵野美大の学生でした。
順子さんは彼の生き方に寄り添いながら子供を育て洋画を製作し、しまいには若くして4児を残し屋久島で果ててしまいました。自分の若い時を思う度、彼女への思いが浮かびましたが、彼女は余りにも三省さんと共にあり、近かづけなかったのです。30才以後会うことがなくなっておりました。後に、一度は屋久島にいき、そっと彼女を偲んでみたかったと思っておりました。
ここにきて全く異なった感性で同じインドと屋久島を愛した西田俊英と山尾三省を思いました。そして、西田俊英氏が愛された今の屋久島の作品を通して私なりの深い瞑想を持てたことは幸せな時間でした。
西田氏の作品はスケールが大きく、何処までも繊細緻密、幻想があふれ圧倒されました。作品への情熱、日本画の技巧の駆使、見応えがありました。彼の熱意の継続、伝統のうえに立っておられる確かな位置も思われました。